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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第13章 地下アイドルの秘密 編 1-1
ファータフィオーレとしての仕事の種類が増えて、アイドル活動は徐々に忙しさを増していた。
それらの仕事の中で特に力を入れていたのは、小さい規模でも積極的に地方でライブを行うことだった。それだけでなく、集まってくれた人達と撮影会やトークが出来るように企画し、それが想像以上に盛り上がった。
今まで出場したコンテストの主催者やスポンサーからのオファーで、短い時間でもTVやラジオに出演させてもらってもいる。
それらの繰り返しが知名度を上げ、更に次の仕事を生む、という好循環を生んでいた。
愛美がグラドルとしてDVDデビューして注目されたことで、ファータフィオーレのDVD売り上げも伸びてきていた。
その影響で愛美だけでなく、他のメンバーのソロDVD発売の企画まで出ている。
こうして、注目を集めつつある時にセカンドシングルの話がマネージャーから私に告げられた。
ある程度出来上がった曲にこれから振りを付けていくらしい。
「舞風(まふ)、今回はこの人から御指名だ。考えた振り付けを舞風の身体で確認してみたいそうだ」
マネージャーの言葉にドキッとして息を呑んだ。
やっぱり・・・その話、だよね・・・
CDデビューのチャンスが貰える大会の前に、夏妃と2人で主催者側の男性2人に抱かれて、以来2回目の話が来たのだった。
私を指名して・・・Hをするつもりで・・・
断わるつもりは無いけれど、もちろん断ることなど出来ない話だった。
セカンドシングルの振り付けをその人にやってもらえるか、もらえないかは売り上げと話題作りに大きく影響する。
私を指名してきた人は、今までも数々の売れているグループに振り付けをしてきた人で、曲だけでなくその振りまでも話題になるような振付師だった。
TVのトーク番組でも見たことがある。少しだけお姉っぽい所はあるけれど、キレのある動きや鍛えている肉体は素晴らしいと思った。
確か30代半ば位で妻子がいて、10年ほど前には浮気の噂もワイドショーに取り上げられたことがあるらしい。
彼には16歳の私はどう見えているんだろう・・・子供は私より年下で・・・
それなのに・・・いや、それでも私の事をいやらしい目で見つめて来るんだろうな・・・まるで、あの人みたいに・・・
家の中で毎日、そんな目で見つめてくるあの人の事が頭に浮かんでしまう。