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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第16章 ストーカー(僕の彼女)編 1-1
あのお友達とも、もっと知り合いたいな、とは思う。でも今日はルナが
自宅まで案内してくれるからしょうがないよね。
それにルナと2人だけになれる時間は大切にしたい。

そうだよね?ルナ・・・

彼女が地下鉄に乗る為にエスカレーターで下っていく。そこでルナの様
子が少しだけ不自然になってきた。
姿勢良くまっすぐに前を見つめて歩いていたのに、急に俯き気味になり
、壁の方に顔を向けたりすることが多くなった。
成程ね・・・かわいそうに・・・
その理由が僕にはすぐに分かった。それだけルナの可愛さが際立ってい
るから、だった。
隣の上りのエスカレーターで上がってくる来る男達は、ルナの存在に気
が付くと必ずと言っていい程、視線を向けてきている。
それも、チラ見ぐらいならまだ良い方だ。中にはガン見してから更に振
り返って見続けるヤツもいる。
友達でも近くにいれば、まだ耐えられるのかもしれないが。
1人だから余計に不安になるよね・・・
庇ってあげたくても、今の僕にはまだ何もできない。
申し訳ない気持ちが込み上げてくる。
ごめん、もっと知り合ってお互いに近づけたら守ってあげるから・・・
そう声をかけるしか無かった。

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