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貸し出し遊戯
第11章 銀のオープナー
どうにもならない雁字搦めの混沌とした中で、蘭はいやいやするように首を振り、涙を流しながらもがく。
『・あん・・おかしくなっ・ちゃう・・』
快感に支配された頭を振り躯を捩ると、密道の責め具が柔らかな壁を擦る。
敏感な壁はトーンの高い琴線に触れるような桃色の快楽に蘭を連れてゆく。
『・・あんっ・・もう死ん・じゃう・・』
抗うことを放棄した蘭は、火種の熱さに煽られ制御出来ず脱力した。
ほとばしる湯張りの音がし、虚ろに快感に漂う蘭の甘い声が部屋を満たした。
奥山で愛おしく牝を呼ぶ牡鹿の声。
その牡鹿に恋しがり鼻を擦り付けるような、蘭の一定の甘い睦言の調べが
悠介の心にへばりつき、彼の胸を搔きむしるような気分にさせた・・・