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タワーマンションの恋人
第21章 * girls talk




その後も、彼らの話をした。
誰かに話すことで、彼らひとりひとりがどういう存続なのか、改めて整理されて行く気がした。





「シオンは…シオンなんです。なになにみたい~。って例えられない、唯一無二の存在。弱さも強さも含めてシオンはいつでも、絶対的な彼という存在なんです。」


「そんなシオンくんを確立させてるのが華なんだね。きっと、シオンっていう自分を保つのもきっと大変なことだからさ?」


「それは、シオンにも言われたこと、あるかも…。」


「ほら、ね?わたしの見立てって外れないでしょ?」


無邪気に笑うナナミさんはわたしに元気をくれたし、心に燻っていたモヤのようなものを晴らしてくれた。



「リョウマは弟みたいで。本当に可愛くて。我儘だし、手が焼けるし本当に大変なんだけど…。そこが可愛い。歳も3つも離れてるからなんでも許せちゃうんです。」


「彼、あざといよね?小悪魔的で、可愛くて。自分が可愛いのよくわかってる。でも、3つも離れてるんだね?」


「そうなんです。だからシオンの次に若いんです。」


「いいなぁ、若い男の子に好かれるなんて。」語尾にハートがつきそうな言い方でナナミさんが言うから照れてしまう。


「そんなっ!ナナミさんは日本中が知ってるような人たちに好かれて、本当にすごいです…。」


「いずれは、華ちゃんが担当してる子たちが日本を代表する有名人になってるかもね?」



その言葉の意味を、ちゃんと理解するのはまた少し先の話。



ナナミさんと話すとなんだか、また頑張れそうな気がして、彼らのことが愛おしく恋しくなる。


また明日から頑張ろう。
そんなことをふわりと頭の片隅において、わたしはガールトークに花を咲かせた。




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