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タワーマンションの恋人
第27章 * Tuin der lusten
そのまま座位の体制で繋がると痺れるような快感が襲ってくる。
「んんっ…あぁ、」
「っ、華、締めすぎ…」
「だって…ハァ、あ、きもちぃ」
ピンクに紅潮したシオンの肌にキスを重ねる。
自分よりも幼い男の子が緊張の中でわたしを守ろうとしてくれたことが嬉しかった。
愛おしくて、何故か母性のような気持ちが生まれた。
わたしにも母性だなんて、そんな感情があったのかと、驚くくらいに。
いつも感情をぶつけるかのように抱いてきた彼とは全く違った。
愛おしく思う感情が高まるほどに、わたしの戸惑いはすっと消えていた。
きっと1番苦しかったのはシオンだったんだろう。
リョウマとシオンにはわたしの踏み込めない絆や想いがあるのだと思うし、どうにかしてリョウマの希望を叶えたいと思ったシオンもその覚悟も、わたしら自分のことばかりで見えてなかったんだ。
男の子たちの軽いノリではないことが、シオンの様子からひしひしと伝わったし、軽いノリでこんなことする子じゃないと言うことはわたしが1番信じてあげなければならなかったのに。
そんな中、持てるだけの優しさでわたしを守ろうとしてくれた目の前のシオンが可愛くて愛しくて抱きしめたくて仕方なかった。
「シオン、ありがとうっ…すきよ、」
「ん、俺も」
わたしはきっと、彼らのそばにいることを仕事と呼ぶにはまだまだ未熟なのかもしれない。
言葉や態度だけじゃ、汲み取れないことのほうが多い。
だからこそ、身体を通して伝わることがあるということをわたしは今この瞬間シオンに教えてもらったんだ。
胸が擦り切れそうになるくらいの愛おしさとともに。