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第9章 オリジナルビデオ撮影会

　冬もだいぶ深まった。もうそろそろ二学期の期末試験が始まる。制服の上にコートを着たり、ブラウスの上に学校指定のカーディガンとブレザーを重ねて着たりと俺達の服装もすっかり冬の装いになった。

　英理はあのレイプ以降、一人で帰るのを嫌がるようになった。俺の帰りが遅くても待っている。
　
　あれが撮影だとは言っていない。いつか言うが今ではない。撮影自体も隠しカメラを使い現場にはスタッフは誰もいなかったから、英理は今でも見知らぬ男達に拉致されレイプされたものだと信じている。
　
　そしてそれ以外にももうひとつ、英理を悩ませているもの。

　それは今、俺の目の前で起こっている。