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第17章 震える石　

しかし、木偶魔人はカトレーヌに襲いかかってきました。

木々をなぎ倒しつつ、カトレーヌに迫る木偶魔人。

木偶魔人は、人間の背丈の５倍ほどの高さの木製人形です。
自らの意志は持たず、人間を襲うように命令されているのです。


「ﾌｫﾌｫﾌｫﾌｫﾌｫ」
笑い声のような独特の声をあげ、カトレーヌに襲いかかる木偶魔人。

カトレーヌは木偶魔人に向かって呪文を唱えます。
「精霊たちよ、邪なる者どもを電撃にて打ち倒したまえ。　デンキビリビリシビレルシビレサンダー！」

そして、ツルツルに磨いた木のスティックを一振りします。

強力な電撃がスティックから発射され、木偶魔人は倒れます。

「ふぅ〜」
カトレーヌはため息をつきます。

さすがはモグーガ山脈･･･
変な魔物が棲んでいます。


「ウヒヒヒヒ。　若い娘のくせに、なかなかやるのぉ〜」
誰かがカトレーヌに声を掛けました。

カトレーヌが声の方を向くと、魔物が立っています。

背が低く、アゴ髭の生えた老人で、一見すると人間のようです。
ただ、頭がすごく大きいのです。