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第26章 勇気の水鉄砲

「何よ･･･こんな水！」
水鉄砲の水でグッショリと濡れたカトレーヌが言いました。

電撃魔法を撃つ構えを崩していません。

そんなカトレーヌにセバスチャンは語りかけます。
「カトレーヌちゃんの負けだよ。　あきらめるんだ」

「私の負け？」
問い返すカトレーヌ。

「僕が水鉄砲でカトレーヌちゃんに掛けた水は、塩水だ。　その理由は分かるよね」
そう言ったセバスチャンの目には、哀れみが浮かんでいます。

「塩水？！　あっ･･･ホントだっ･･･」
カトレーヌは自分の手に掛かった水を舐め、愕然として言いました。

電撃魔法の弱点は塩水です。
塩水が手に付いたまま電撃魔法を撃つと、自分が感電してしまいます。

ソーソイア村の巫女たちをよく知っているセバスチャンは、そのことも知っていたのです。