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第27章 偽りの純潔

そして５人はとうとう、モグーガ山脈の最奥部に着きました。

５人の目の前には洞窟があります。

あまり深くない洞窟なので、日光が差し込んで、いちばん奥まで見えます。

奥には小さな木箱が置かれています。
あの木箱の中に、魔法の呪文が書かれた紙が入っているに違いありません。

ラッカが洞窟の中に入ろうとしますが、洞窟の入り口でなぜか身体が動かなくなり、先へと進めません。

「ラッカさん、この洞窟は、私たち一族のご先祖様の命令を受けた精霊が守っていて、私たち一族の純潔の処女だけが入れるんですよ」
ニーナがそう言って笑います。

「あっ･･･そうだったな」
ラッカも笑います。

この洞窟に入るため、ニーナはこれまで処女を守ってきたのです。