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第30章 新しい命

そのとき、カトレーヌは意識を取り戻していました。

でも、まだメデューの魔法の効力が残っており、身体には力が入らず、動けません。

カトレーヌはじっとニーナの言葉を聞いています。

今までカトレーヌは、さんざんニーナを馬鹿にして、敵視して、酷いことをしてきました。

ニーナがいちばんカトレーヌを憎んでもいいはずなのに、ニーナはカトレーヌを気遣い、許そうとしているのです。

ニーナを憎むのは止めようと、カトレーヌは心に決めました。

カトレーヌの目からは、涙が溢れ続けます。


身体の麻痺が解けたとき、カトレーヌはニーナに言いました。
「ごめんなさい･･･」

「俺はそんな言葉を信じないぜ」
ラッカはそう言って、カトレーヌに猿ぐつわを噛まそうとします。

しかしニーナは言いました。
「カトレーヌちゃんを信じてあげてください！」