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第5章 隕石

「お婆様、どのような仕事ですか？」
すかさずカトレーヌが尋ねます。

さずがは優等生のカトレーヌちゃんね･･･
とニーナは思いました。

「この国の西の辺境に位置するモグーガ山脈に隠されし魔法の呪文を、取りに行って欲しいのじゃ」
祖母はカトレーヌに答えます。

「どのような呪文なんでしょうか？」
カトレーヌの質問は続きます。

「隕石の破壊じゃ」

「なぜ、そんな呪文を？」

「ワシの予知によると、４年後に大きな隕石がこの国に落ち、多くの人が死ぬ。　その前に隕石を破壊するんじゃ」

「なぜ、そのような大切な魔法が、辺境の地に隠されているのでしょうか？」

「隕石を破壊する魔法は極めて強大じゃ。　悪用されれば、危険じゃ。　じゃから、その魔法が本当に必要になる時に向け、ワシら一族のご先祖様たちは、呪文を書いた紙を、辺境の地に隠したんじゃ」