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第5章 隕石

「あのぉ〜･･･この任務は、本当に処女じゃなきゃダメなんでしょうか？」
カトレーヌが尋ねます。

先ほどまでの明朗な声とは異なり、小さな声です。

「もちろんじゃ。　非処女が処女だと偽ったところで、封印を守る精霊はそんなウソなど簡単に見抜くわい」
祖母はカトレーヌに答えます。

「カトレーヌっ！　まさか、あんたっ･･･男を知ってるんじゃないだろうねっ！」
カトレーヌの母親が、立ち上がって、大きな声で言いました。

「だって･･･今の時代は、処女じゃなくても巫女は務まるから･･･」
消え入りそうな声のカトレーヌ。

この時、ニーナを見るカトレーヌの目に、強い嫉妬が潜んでいることに、ニーナは気づきませんでした。