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愛しのイケメン☆LIFE
第3章 柊斗君の休日
陽が沈もうとしている正門で、花菜が来るのを待っていた。
よく考えたら、彼女と待ち合わせして一緒に帰るのなんて、初めての事だ。
何だか青春してるよなー。
そんな事を考えていたら、花菜が向こうから手を振って走って来た。
「柊斗、おまたせ!遅れてごめん。」
「大丈夫だよ。俺も部活終わったばかりだからさ。」
「今日少し汗臭いかも…ごめんね。」
「それを言ったら、俺も走りっぱなしだったんだから一緒だよ。」
お互いに顔を見合せて笑い、自然に手を繋いで歩きだした。
そういえば、制服を着て下校するのって、高校の3年間でしか出来ない事で…。
卒業したら制服着る事も、なくなっちゃうんだもんなー。
何だか今この時間が、すごく貴重な物なんだなって、実感する。
そんな貴重な時間に、こうして同じような時間の使い方をしている彼女が出来た事は、幸せなんだと思う。