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第2章 バカップル。

「美紗先生。」

電車に乗っても恥ずかしくない程度までサッパリして、人通りの多い連絡通路に戻ると、

エリアマネージャーの槇野さんに会ってしまった。

彼は優しい系ハンサムな紳士。
トラブルを抱えていた私を救ってくれた恩人。

会えたのは嬉しいけど……
このタイミングは微妙にマズイ？

「お久しぶりです。」

「だね、ん？
　こっち反対方向でしょ？どうしたの？」

「ちょっと急ぎの用が出来て･･」

「え！そうなの？
　引き留めてごめん。じゃぁ、またね。」

嘘をついたことに胸がチクりと痛み、
何も疑わない槇野さんの様子にまたチクり。

何とか笑顔で別れを言って、
去ろうとすると、

「あ、ちょっと待って。」