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想うより、想われる方が良い?
第15章 地の果て。
これ以上考えない様に
漏れ出してくる苦しい記憶を凍らせて、
心の奥の奥へ沈めていく。
底なしの闇。
どれだけ氷が分厚くなったって大丈夫。
"お馬鹿さん"
お馬鹿さんで良い、
こうでもしないと生きる事すら――
突然思考を止めたのは、
サイドテーブルの上で
やかましく鳴るホテルの電話。
フロントから?別の部屋から?
誰が何の用でと気になったけれど、
でる気力がわかないから
横向きに丸まっていた身体を伸ばしうつぶせる。
枕はしっかり湿っていて不快だから、
頬に残る涙をやけくそに擦り付けて拭いた後
クルリと裏返し、
乾いた面にポムッと顔を沈めた。
寝る。
もう考えない。
ベルの音が止み、
気を静めるための
長い息を吐き終えた瞬間、
頭のてっぺんから足の先まで
冷たい空気が撫でる。
漏れ出してくる苦しい記憶を凍らせて、
心の奥の奥へ沈めていく。
底なしの闇。
どれだけ氷が分厚くなったって大丈夫。
"お馬鹿さん"
お馬鹿さんで良い、
こうでもしないと生きる事すら――
突然思考を止めたのは、
サイドテーブルの上で
やかましく鳴るホテルの電話。
フロントから?別の部屋から?
誰が何の用でと気になったけれど、
でる気力がわかないから
横向きに丸まっていた身体を伸ばしうつぶせる。
枕はしっかり湿っていて不快だから、
頬に残る涙をやけくそに擦り付けて拭いた後
クルリと裏返し、
乾いた面にポムッと顔を沈めた。
寝る。
もう考えない。
ベルの音が止み、
気を静めるための
長い息を吐き終えた瞬間、
頭のてっぺんから足の先まで
冷たい空気が撫でる。