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想うより、想われる方が良い?
第20章 おまけ:「どうして・・」
動き出した心。
そしてその心に支配されだした身体・・

早く抑え込まなければと焦りながら走り、

スミレの腕を掴んだ途端
彼女の事をめいいっぱい心配していた心と
"通常の自分"がドカッとぶつかって爆発した。

『挑発など愚かしい!
独りでどうにかできると
本気で思っているのですか?!
馬鹿アマゾーヌ!!』

『貴方には関係ない!!!』

繰り出された彼女の左拳は震えていて
瞳も自分を睨んではいるが
不安と戸惑いが色濃く出ている。

安心させてやりたいのに…
怒らせるつもりも
追いつめるつもりも無いのに・・

“通常の自分”に阻まれて
傲慢な言葉しか出てこない。

どうすれば良い?

思考の答えが出ないうちに
スミレは身を翻して逃げだし、
派手に転んで・・

彼女の大切なスケッチが
スローモーションで水たまりへ落ちていく。

考えろ、考えるんだ、
どうすれば良いのか考えるんだ。
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