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不知夜月(いざよいづき)の夜に――
第4章 満月
暫くの沈黙の間
電話の向こうから
夕方の街のざわめきが聴こえていた


『蓮さん 満月が見えてますよ――
ほら空を見て!』


手元のコーヒーカップを見ていた僕は
彼女の言葉に顔を上げて
窓越しの夜空に視線を移す







満月より先に


窓越しに僕の前に立って
夜空を見上げる彼女を見つけた


『幸さん!!』


僕は席を立ち
彼女の元に駆け出した


左手にスマホを握りしめ
右手にバッグを持って
満月を眺める愛しい人を


僕は力一杯抱き締めしめる


通りを歩く人達の視線など
少しも気にならなかった


きつく きつく抱き締める


僕の肩が彼女の頬を押し潰してしまっても
離してしまいたくなくて
彼女の細い身体の温もりを感じていた


『幸さん 僕も――君が好きだ』


腕の中で何度も頷く彼女が
心から愛しい



店に入る時刻は雲に隠れていたフルムーンが
二人を明るく照してくれていた




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