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不知夜月(いざよいづき)の夜に――
第5章 不知夜月(いざよいづき)
『私…
上手に愛せてるかな…』


不安げに覗き込む潤む瞳


『大丈夫…とても気持ちいいよ』


上手じゃ無くて良い
心で感じ合う行為でなければ
安心出来ないから…


テクニックなんて要らない
そんなもの少しずつ慣れていく


元彼との別れた理由
いつか話してくれたっけ


"君はまぐろだ"と言われた
まぐろって何?って真剣に訊ねるから
お刺身だよって笑って答えた


あの時の幸の表情が可愛くて
そして何故だか嬉しかった


幸はそれでいいよ


僕が沢山感じさせてあげるから
感じるままに反応すればいい


だからずっと側に居て欲しい



『…あぁ…っ…』



眼を閉じ顎をあげて
快楽に歪む顔が堪らなく色っぽい


幸の中で僕は
また快楽の滴を弾かせていた



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