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止められなかった…
第13章 抜け出せない迷路…
“ヤダッ!!”


瞬間的に、峻くんの携帯へ手を伸ばし取り上げようとする。


『くすっ』


峻くんは手を上に高く上げ、一生懸命な私の姿を見下ろし笑っている…。

どんなに飛び上がっても、峻くんの手まで届かない…。


私は必死で飛び上がるのを止め、言葉でお願いする…。


“峻くん…お願いだから…今すぐ消して……お願い…”


すがりつくような眼差しで本気で頼んだ…


“…いいね…その顔…でも、とりあえず雪さん待たしてるし、早く行きなよ~。…この話は、また後でね…”


と、先に部屋から出て行く…


…そうだ…雪さん…
…峻くんとは、後でちゃんと話さないとダメだ…


私は今のでスッカリ忘れてしまっていた雪さんの所へ急いだ…


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