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ちょいS部長の羞恥レッスン
第13章 プールにて
 さらっと「自分たちもカップル」みたいなことを言われ、璃子の頬はまたしても赤くなる。

 そこにはなるべく触れないように意識しながら、璃子は言った。

「高虎さんが、女性に人気だからですよ。さっきのウォータースライダーのときも、後ろの女の子たちがキャーキャー言ってましたよ」

「ふん、仕事とは全く無関係な赤の他人の視線や感想など、俺には一切興味がない。だから言ってるだろ。見たいやつらには、勝手に見させておけ。こっちが無視してれば、そのうち飽きるだろ」

 少しも動じる様子を見せず、藤崎がさらに言う。

「ここで押し問答していても時間の無駄だ。せっかくプールに来てるんだから、混んでいて泳げなくとも、せめて水中を歩くぞ」

「はい」

「不服があっても黙って従え。今、お前は俺の女なんだからな。いいな?」

 単に恥ずかしいだけで、必死で抵抗するほど不服なわけではなかった璃子は、素直に「はい」と答えて頷く。

 がっしりした大きな手の感触を腰に感じながら、璃子は藤崎と足並みをそろえて水中を歩き出した。




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