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ちょいS部長の羞恥レッスン
第19章 飲み会
 シートベルトを締めた璃子はすぐ、運転席の藤崎に向かって言った。

「迷惑をかけてしまって、本当にすみません」

「俺の家へ他のヤツを連れてくるとマズイことは、俺にも分かるから気にするな」

「ありがとうございます」

 璃子は申し訳なさから少し縮こまりながら、お礼を言う。

 藤崎からの返事はなかったが、こういうことにはもう慣れっこになっている璃子はもう「無愛想だ」などと思うことは一切ない。

 もし迎えに来てもらってなければ、延々と来た道を引き返した上に、再度電車に乗らなくてはならないところだったので、璃子は改めて深く藤崎に感謝していた。



 そしてその感謝を込めた眼差しを、藤崎の横顔に向ける璃子。 

 藤崎は運転に集中している様子だったので、声をかけるのはやめておいた。

 車はいつしか、大通りへと入っている。

 行き交う車のライトが眩しくて、時折目を細めつつも、璃子はこの夜のドライブを楽しんでいた。

 もちろん、藤崎への感謝は忘れずに。




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