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霞草
第7章 すれ違い

忙しく、楽しいゴールデンウィークは、あっという間に終わり、翌日から学校に通う霞。

僕は、宿の片付け、布団干しなどを手伝った。

また平常どおりの生活に戻って久しぶりにおじさんの畑仕事を手伝う。

畑を耕して種まきから手伝った野菜が育ち、葉物の野菜で早いものは収穫できる。

「坊主の育てた野菜が夕食に出せるぞ。」

おじさんが言う。

初めて土に触れ、収穫の喜びを味わう。


僕は前々から気になっていたことを訊いてみた。

「おじさんは、訳があって脱サラしてここにきたとおっしゃってましたよね。」

おじさんの手が止まる。


「よろしければ、それだけの覚悟をした訳を教えていただけますか。」

僕は緊張しながら話した。


「坊主、別に隠すほどのことでも、大それたことでもないんだがな、まあ、俺たちには大事な問題だが、」

と前置きして、おじさんにしては珍しく、ぽつりぽつりと話し始めた。


「娘はな、小さいころ、ひどい喘息持ちだったんだ。」

おじさんの話によると、かなりひどく、
ちょっと疲れると風邪をひき、喘息がこじれる。
呼吸困難になり、入院する。薬もあるが余り頻繁に使えない。

家と病院どちらにいる方が長いかと思うほどだったと言う。

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