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霞草
第9章 無知

「夕食にはわかるって何?」

「また、ケーキのプレゼントをいただいたのよ。最近もてるでしょう。」

おばさんが笑う。


「街に行ったの?」

「花屋の注文を急に頼まれて、配達に行ってもらったんだよ。」

「そうなんだ。バス停で会わなかったね。」


「ケーキを買ってたからね、あまり待たずに来たバスに乗ったんだ。」

僕も差し障りのない答えをする。


「お母さんへのプレゼントなの?」


「この前、美味しいって皆で喜んでたから、せっかく街にでたからとね。」


「毎日通るのに、あれからちっとも買ってこない娘は誰だぁ?」


最後の夕食もいつものように楽しい団欒。


ケーキを皆で味わった。


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