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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第13章 交差-人間模様
ともかく、今の倉原の話を伝えないといけない、倉原の話の内容も、薬処方の重要な1つになっている。
倉原の方は、私に電話を掛けるのに苦労しているようだけど……
会社内は無理、家でも美紀が居る時は控え、最悪外で掛けている時もあるようだ、全ては私と繋がりが無い、このポジションを崩したくないらしい。
「相変わらず苦労人気質だね倉原は…」
昔もそうだった…
あの性格は直らないらしい‥それが倉原らしいともいう。
思い出に浸る前に、やるべき事はやってしまわないと……
部屋の内線から遠藤へ…
『如何しましたか会長』
「倉原から連絡があった…
予定通り文章に起こしておくから、医者の方に回して欲しい」
『分かりました、お時間の方は?』
「30分もあれば出来上がる」
『では、30分後に取りに伺います』
さて、サッサと書面にしなければならない…
何時も通り私室のパソコンを使い、簡潔に書面形式にしていく、そんなに難しい事じゃない、ただ拒食症部分のみで他は書く気は全く無い。
拒食症と吉田春夫の問題は今は別問題、本当は関わるが、私の主治医にまでその話をする気が毛頭無いと言ったところだ。
余計な情報は出さないに限る、主治医とはいえ全て話している訳ではない、本当の事を知るのは私と遠藤と数名の秘書達のみ、後は今のところ一切伏せている。
"コンコン"
「遠藤です」
「ああ‥出来ているよ」
中に入って来た遠藤に、出来上がった書面を渡した。
「・・少しは快方の方へ??」
「まだ分からん…
今は吉田春夫が接触していない為の、一時の事だろう」
「噂の流出‥ですか…」
「そうなるね…
その後にどう出て来るやら……」
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