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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-



(・・・凄く温かい・・・)



ふと目を覚ましたら、ぁたしは紀永さんにくっ付いて寝ていたみたい……



(あ‥‥始めて見たぁ…)



紀永さんの寝顔…
無防備で‥でも穏やかな……
何だか子供っぽい。


でも、街の噂では、早乙女会長って30前半らしいって聞いた事がある。


て事は、ぁたしが産まれた時って、紀永さん10代後半‥多分16か17って事になるよね?


ぁたしより早いなぁ…


じゃ無くて…
こんな寝顔を見ていたら、20代でも十分通ると思う……
凄い若作りだもん。



(あれ?
そういえば、ぁたしあの頃、紀永さんって幾つだと思ってたんだろ??)



少し前の記憶だけど…
確か‥‥始めて見た時に、20代後半か30代‥そんな事思わなかったかな?


それから‥紀永さんが歳をハッキリ言う事は無くて…
そのまま歳の話は有耶無耶になった‥うん、そうだ。


だって‥あの頃は歳の差よりも、紀永さん自身に惹かれていたから、あまりその事に頓着していなかったもん。


なんか‥今更だぁ……



「・・・んっ・・・」


あっ…
思わず、ちょっと笑っちゃって、紀永さんを起こしてしまったみたい。



「・・・おはよう‥美紀」

「お‥おはよう…
ごめんなさい、起こしちゃったみたい」

「いや…
でも、美紀は早いね」

「・・何となく……」


今考えていた事なんて、絶対言えない…
あの頃でさえ言わなかったんだから、間違いなく気にしてるよ。



「??
私の顔に、何か付いてるかい?」

「えっ?
そんな事ない‥ちょっと考えて事をしていただけ」


あ…
言っちゃった、口の軽いぁたしめ……



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