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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-
そうだった…
早乙女邸って言ったら、凄く大きくて有名……
そんな屋敷だもん、大勢の人が居る、当たり前じゃない。
「この辺は、私のプライベートに近い場所だから、あまり人は来ないよ…
だけど、屋敷に居る事になるのだから、近日中にちゃんと皆に話をしないといけない‥私の娘として……」
此処に居るなら、紀永さんの娘として居なきゃならないんだ、当たり前‥親子だもの。
「大っぴらに私達の関係を言う事は出来ない、そこは理解して欲しい…
だけどね‥私はそう思っていないから……」
「うん、分かってる」
紀永さんが、ぁたしの事をどう思っているかちゃんと聞いた、だからそれは迷わない。
「後、私が忙しい時は遠藤に相談しなさい…
遠藤は私達の事は分かっている、それに美紀とは遠縁になるのだし…」
「遠藤さん?
あの人がぁたしと??」
「そう…
私の父の姉の孫に当たる、小さい頃から知っていたんだが、叔母の希望で秘書として屋敷に来た……
能力は確かだ、美紀の相談にも乗ってくれるだろう」
「なんか意外…
倉原って、あまり親戚付き合いが無かったから」
確か‥1人息子で祖父母は亡くなっているから、親戚って殆ど聞いた事が無かった。
なのに、急に遠縁とか…
ぁたしには縁が無かった世界。
でも、遠藤さんと話した時、紀永さんに似てると思ったのは、そのせい??
「まあ‥大概は私が屋敷から出る事は無いよ…
午前中の仕事だけは抜けれないけどね……
後はずっと美紀と一緒に居られる」
「紀永さんと一緒……」
望んで、そして封印した幸せ…
それが今、目の前にある……
ぁたし自身、既に諦めていた事なのに、紀永さんが道を開いてくれた・・・
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