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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-
とりとめなくボーっと考えていたら、紀永さんが戻って来た…
先生との話が終わったみたい。
「どうだった?」
「何か凄く調べられた」
「傷は?」
「それは、ちゃんと手当てして貰った…
腫れてるし、傷に響くから数日は安静だって…
後、薬と1日1回注射‥らしい………」
「じゃ、数日はベッドの上だね」
「・・退屈・・」
「くすっ…
少しの我慢‥いいね?」
ベッドの端に座って、笑っている紀永さんに勝てそうに無い…
ホントに数日間はベッドの上かぁ……
「後、美紀の好きな物と言っていたよ」
「それなんだけど…
何が好きだったんだろうぁたし…
でも、朝みたいな美味しいのなら食べられると思う」
「朝のね…
彼女が作ったの気に入った??」
「へっ!?」
彼女って誰??
「朝に来ただろう、服のサイズを計りたいって…
あの女性が、うちの厨房の専属、有名料亭で修業した、すご腕の持ち主なのだけど、何故か此処で働くのを希望して、それから厨房の方は任せっきり」
「凄い人だったんだ…」
ドラマとかしか知らないケド、料亭の料理人って男の人ばかりのイメージ。
それなのに、女性で料亭て修業して、味も凄く美味しくて…
ぁたしなんか真似出来ないよ。
「朝の話っぷりだと、美紀用に作る気満々だったね…
夕食も腕によりを掛けるんじゃないかな?」
「ぅわーー」
ぁたしの為に?
でも良いの??
「でも、紀永さんや他の人のも作っているんでしょう?」
「屋敷内に居る人は多いから、厨房人数も多いんだよ…
あまり気にしない‥良いね?」
「う‥うん……」
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