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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第17章 早乙女会長の策略



「それで?
わざわざ着替えは不要と言ってまで、執務室に呼び出した訳は?」


この格好で執務室に来る事は、まず無い…
秘書達の手間、殆どスーツ姿。


それなのに、遠藤は着替えは不要と…
余程の急ぎか、個人的な話かどちらだろうくらいは想像は付く。



「例の件の報告が全て出揃いました」

「例の‥吉田春夫か?」

「はい……」


広い仕事用の机の上には、袋に入った調査報告書と思われる物。


美紀を離してまで此処に……
余計な不安を抱かせない為の、遠藤なりの配慮だった訳か。


それは良い、遠藤の配慮も的確‥徐にに袋の中から報告書を取り出し読み始める。



「・・・・・」


吉田春夫の1日の行動パターンから、出入りする店、考えられる限りの立ち寄り場所‥かなりの時間張り付いていたようだ。


後は、問題の証拠に関しての方…
やはり行動パターンから、少々拝借したらしい。


纏められた復数枚の紙には、吉田春夫の携帯端末に保存されていた、美紀の脅しに使っている写真を更に写した物。


こうして見ると、かなりの数…
美紀から聞いた、初めの脅しに使った物以外に、行為そのものを写した物が多々、それも顔をハッキリ写している。


最後の1枚は、私が美紀の携帯を借りた時に見た物、付随する日付けから見て、あの日で止まった‥当たり前た、あれから美紀は此処にいるのだから。



「・・
まだあるのか・・」


こっちは?


これはまた……


どうやら吉田春夫の自宅に忍び込んだ時の物。



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