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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第19章 動く光と影



ゆったりと落ち着いた日々‥紀永のお陰なのは分かってる…
紀永がああ言ってくれなければ、ぁたしまだ怯え考え捲りながら生活していた。


まだ薬は飲んでいるし、体重は増えたといっても、本来あった体重よりまだ下、相変わらずコーヒーは飲めないし、少し薄くなったケド、身体の傷痕はハッキリ分かる。


でも、此処まで戻ったのは紀永のお陰…
さり気なく、気を使ってくれているのは知ってる。


なるべく1人にならないように、可能な限り一緒に居てくれる事も……



ただ1つ不安は‥ある。



深夜、紀永が眠ってから、ぁたしはそっと携帯を開く‥勿論ぁたしの電源を切ってる方。



「・・・・・」


相変わらず着信のお知らせは彼奴ばかり…
それも、あの1件から爆発的に数が増えた。


もう、ぁたしが出ようが出ないがお構い無し…
多い日には1日50回以上、時間も無作為で、ぁたしは見て消したら直ぐ電源を落とす。



「・・・・・」


やっぱり入院してないと思ってる…
あの時、そんな口振りだった"どうやって親を騙くらかした"‥と……


もしかしたら、倉原の家の方にも連絡が行ってるかも知れない。


教頭という立場だもん、倉原の方に問いただす事は出来る、外で見掛けたがどうなっているのかと………



「・・・・・」


どうすれば、ぁたしは彼奴から逃れられるだろう??


此処に居る以上、最初に考えた道連れという行動はダメ、紀永に迷惑が掛かり兼ねない。


じゃ??


考えろぁたし…
紀永は、なにがあっても守るって言ってくれたケド、守られてばかりじゃ彼奴とは切れない。



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