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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第2章 衝撃的な出来事
県内の超有名付属高校に合格して、両親や学校の友達と喜んだあの頃……。
多分……あれが一番平穏で幸せだった。
元々頭が良かった私は、普通の中学からストレートで難関の付属の高校合格。
同級生とみんなで手を取り合い笑いあった、それが最後の出来事。
その後、忙しい親に頼むのも忍びなく、自分で入学手続きの為に役所で戸籍謄本を取った。
「…………嘘!?」
其処に書いていたのは、私が倉原夫婦の養女だという事。
小さい頃から親とは上手くやって来たと思う。どちらも優しい両親……だった筈……。
「じゃぁ私は誰?
何処の子なの??」
疑問は更に疑問を生む。
両親に聞けば答えてくれるの??
私はそれすらも分からない。
まだ16才にもなっていない私の衝撃、本当の親じゃ無かった。
それが私の心を潰す、暗闇へと…………。
家に帰り父が帰って来るのを待ち、帰宅した途端にリビングに降り、私は役所で取った戸籍謄本を差し出した。
「どういう事!?
説明して、お父さん、お母さん!!」
「「……美紀……」」
この質問に父も母も悲しい顔をして私を見る。でもその目にいたたまれないのは私の方。
「…………。
確かに美紀は私達の子供じゃ無い。
だけど、実の子と変わりなく育てて来た筈だ」
かなりの時間が経過した後、やっと重い口を開く父。
「綺麗事言わないでっ!!
私は誰の子なのっ!?」
「それは……。
向こうとの約束で、美紀が18才になるまで言えない。
そう取り決めたんだ」
「ふざけないでっ、私の人生だよっ!
何で……何で……
他人に振り回されないといけないの!?」
父の言葉に、テーブルに拳を白くなるまで握り締めて私は泣いた。
多分、人前でここまで本気に泣いたのはコレが初めて。
それくらい、父の言葉が衝撃で嫌だった。