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第2章 衝撃的な出来事

とりあえず１８才になるまで……。
そう自分に言い聞かせ、私は付属高校に入学した。
学年でもトップクラスの成績、みんなが私を見て羨ましがる。
それは羨望と憧れの目と期待。

（そんな事、興味ないのに……）

私自身はただ高校に行って、普通に勉強して家に帰る毎日。
あの日から、両親とは余り口を聞いていない。
いや、聞きたくなかった。話す全てが偽善的な言葉に聞こえて来るから。

そんな生活が１年以上程続いて、私は１７才になった。
今日も無気力に学校に行った帰り道、不思議なことに一件のアトリエがある事に目が付いたと思う。

(？？　こんな所にアトリエなんてあったかな？)

少し見回せば、どうやら絵の販売もしているらしく入り口は開いている。
私は吸い寄せられるように、そのアトリエの中へと入った。
中に飾られている絵は風景画。繊細な……だけど少しぼかしが入ったようなタッチで、私の中の想像力を掻き立ててくれる感じ。
不思議と幾ら見ていても飽きない絵。
久しぶりに何かに興味を持った気がする。

時間も忘れて絵に見入っている私……。
そんな時に、急に後ろから声を掛けられた。

「気にいったかい私の絵は？」

慌てて後ろを振り向くと、ジーンズにＴシャツ姿の男の人が立っている。
Ｔシャツに絵の具を付けて、優しく笑うその姿に私は少しボーっとなってしまう。
年は……んはっきり分からないけど３０前後？
それとももっと若いのかな？？
柔らかそうな茶色の短くも長くもない髪に、優しそうな顔立ち。
背が高くて多分175ｾﾝﾁ以上はあると思う。私よりも凄く背が高いから。

思わず、その人を魅入ってしまう私……。
知らない男の人をこんなに真面目に見たのは初めてで……。
だけど、向こうも此方をじっと見ている。
今考えると、コレが恋の始まり……だったと思う。