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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第23章 平和な時間の訪れ
(ちゃんと心が決まったら、紀永に話そう留学の事)
今はまだ漠然とした考えだけど、目標は持てる…
どっちも合格して、社会に出て実績を作りたい、それがぁたしの当面の目標。
何年掛かるか分からないケド、早乙女の娘としてでは無く、ぁたし自身として紀永の隣を歩きたい。
前に紀永に言われた、何になりたいか、やっと決まったよ…
大きな目標‥でも紀永と肩を並べて歩くなら、これくらい大きくなくちゃムリ。
ぁたし自身の力で、隣を歩きたいから。
「おかえり……」
やっぱり帰りも、遠藤さんが待っていた…
うん、今日こそちゃんと言おう!
「ただいま…
紀永‥遠藤さんの送り迎えはちょっとツラいかな??」
「どうして?
不都合は無いと思うが…」
「ぁたしが困るよ…
幾ら目立たないようにしてるっても、遠藤さんだよ、式典にも居たんだよ…
そんなの見付かったら、言い逃れ出来ないもん」
「・・構わないんじゃないかな?
今更隠す必要も無いのだからね」
紀永‥そういう腹の内?
ぁたしが早乙女の娘だってバレても、気にしないって事かぁ…
ぁたしは困るのに……
「ぁたしはまだ普通の庶民で十分ですっ」
ちょっとだけ怒ったら………紀永笑ってるよ………
「庶民‥ね…
そういう私も抜けないが……
だが1つ忘れてる」
「???」
紀永はリビングのローソファーから立ち上がって、ぁたしの側に……
「私としたら美紀と一緒に歩きたいからね、公私共に……
今回ばかりは、私の存在を忘れていないかい美紀?」
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