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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第8章 男の葛藤
「はぁはぁはぁはぁ…」
日課となっている、地下通路でのマウンテンバイク、あまり外に出ない私に取っては良い運動だ。
屋敷の地下にも、トレーニングルームはあるが、多少なりとも風を感じさせる通路で、自転車を漕いでいる方が良い‥例え同じ景色でも……
午前中の仕事が終わった後、ほぼ毎日この広くも狭くもない空間を1時間以上行き来…
体力体調管理も会長としての仕事の1つ、運動不足解消とも言うが。
「・・・ふぅ……」
時計を見れば、1時間半以上通路を回っていたようだ、今日はこの辺で終いか……
マウンテンバイクを隅に置き、通路の扉を開ける、此処は屋敷の端に近い場所、勿論理由はあるが……
「お疲れ様でした」
「ああ・・・」
遠藤から、大きめのタオルを受け取り、流れた汗を拭きながらベッドルームにあるシャワーへ……
私的空間なので、ベッドルームと続く隣の部屋は私の好きに改装、好みでバスルームは広めに作ってある。
服を脱ぎ捨て、汗を流す為に簡単にシャワー…
これも何時もの日課。
広めのシャワールームに隣の桧風呂、私だとて寛げる場所くらいは欲しいと、無理やりなバスルーム設計に遠藤達は笑っていた。
「・・・・・」
毎日が同じ事の繰り返し…
別段文句は無い、野心を持って会長になったのだから。
ただ、憂いはある…
これだけは仕方ない。
キュッとシャワーを止め、バスタオル1枚羽織ってベッドルームへ…
午前中は仕事で髪を上げているので、シャワーの後の下ろした髪がサッパリする。
元々、スーツよりラフな格好の方が私に合っているらしく、Tシャツにジーンズが午後からの定番姿。
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