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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第8章 男の葛藤



「だが、あらかさまに助ける訳にもいかない…」

「そうではなく、美紀様と同世代か少し上…
監視と探りなら十分役に立ちます」

「心当たりがありそうな口振りだね?」

「はい……
私の知り合いに条件に合う者が居ます
危険と判断するまで直接手は出させませんが、格闘術の心構えもあり、頭も回る奴ですので…」

「秘密も守ると?」

「それは勿論です、そういう生業の奴ですから絶対厳守は保証します」

「ふむ・・・」


最悪の事を考え、ボディーガードを付けるのも手…


年も美紀と同じくらい、夜に遊んでいる連中と捉えてくれるか??



「ではこうしましょう、吉田春夫の探りを優先に…
必ずどこかに証拠を隠し持っている筈です、美紀様の方はギリギリまで手を出さずに、証拠の方を優先させます」

「それならば…
だが、証拠は本人が持っているか、自宅が濃厚だろう」

「それも御心配無く…
そういう方向性には長けていますので……」


一体どんな奴なんだ?


年若くも格闘術の心構えがあり、探りも得意とは…
遠藤のとんだ隠し玉だな。



「一度、会長に引き合わせます…
その上で会長がお決めになって下さい」

「・・分かった…
そこまで言うのなら、自信があるのだろう、会って見る事にするよ」

「ありがとうございます」


今のところは、他に何も出来ない。


苛々と不安と心配が募る、美紀に何かあったら私は………!!



「御心配無く、必ず尻尾を掴んでみせますので」

「ああ‥期待している」


私は遠藤の案に乗る事にした、それで解決の糸口が早く見付かればそれで良し。



「・・もう1つ仕掛けて置くか……」


先程の吉田春夫の停職事件、それをチャットに書き込む。


終わった話だから、大した効果は無いだろうが、噂は噂を呼ぶ‥その内当人の耳にも入るかも知れない‥そう期待して・・・・・





早乙女という柵で、身動きが取れない紀永…

交錯する糸は、紀永をも飲み込むが、繋がる事はあるのだろうか??

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