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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第8章 男の葛藤


「とは言え、何も手を打たない訳にもいかない、どうするべきか……」


見終わった書類をベッドの上に置き、私はプライベート用のパソコンデスクの椅子に座る。


場所が変わったところで、良い案が浮かぶとも思えないが……



徐にパソコンを立ち上げ、何時も入っているSNSへ入り込む。


世の情勢や、流れを見たくて使う事が多いが、たまに若者達のチャットにお邪魔する事もある。


検索に美紀が通っている学校に的を絞り、『夜学通』なんて書き込みを見付けた。



「・・・
評判はすこぶる悪く、生徒達からも嫌われているが、上にはゴマを擦るタイプか‥生徒達もよく見ているもんだ」


会話の内容は吉田春夫に対する罵詈雑言ばかり、本当に信用の無い……


そこから何かヒントがないかと遡って見たが、用心深いというのは本当らしく、引っ掛かるものは見つからなかった。



「全く‥いい狸だね」

「中々化けの皮は剥がさないと言う事ですか?」

「ああ…
評判悪くも、痕跡は残さないしたたかな奴、そういう印象しか無い…
これではキーワードを落としても効果は薄いだろう」


SNSから拡散とも考えたが、向こうも中々尻尾を出すタイプでは無いらしい。


他にもと流して見るが、該当は無し、学生達のチャットだ、そう多くはないだろう、何せ生徒数が少ない。



「本当に参った…」


まだ何かないかとマウスを動かそうとした時、遠藤が語り出した。



「では、せめてボディーガードというのはどうですか??」



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