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OLオクサマのふぇろもん
第4章 Scene.04
「…疲れた」
思わず呟く。
今日は久々に早く帰ることが出来た。
帰宅の通勤ラッシュ時も落ち着き始めて空席は無いものの、立っている人が疎らに居るような車内。
気を抜けば睡魔に意識を奪われそうになるのを堪える。
一度電車を乗り過ごし、再度折り返す事に苦労した事で、それ以来電車では寝ないように心掛けている。
「ふぁっ………」
とは言いつつも、勝手に出て来る欠伸を抑える事は出来なかった。
眠気覚ましにとスマホを弄り始める。
…やっぱ…眠くなるよなぁ…
伏し目がちにしていても、反対側の席に座る人のユラユラとした体の揺れが視界に入ってくる。
物静かな車内と、その動きに釣られて眠くなりそう。
ガタンっと大きく電車が揺れる。
それと同時に、向かいの人の揺れも大きくなる。
「ぷっ………」
思わず吹き出した。
…どんなヤツなんだろ………
不意に気になって目を向けると、目が離せなくなった。