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第11章 Scene.11

　
「おいおい、聞いたかよ」

「あぁ。俺も聞いた」

　また上司二人が、仕事そっちのけで話してる。

　その分増えてる仕事量。

「何でも人事部のお偉いさん…。昼くらいに捕まったんだってな」

「嫌がる女にバイブ突っ込ませて電車乗ってたとかさ」

「電車の中で露出プレイだろ？」

「女は殆ど素っ裸だったとかさぁ」

「どんなＡＶだよ、とか思ったけどなぁ」

「てか、あのオッサンにそんな趣味があったとか………ねぇ」

「ソッコーでクビみたいだよな」

「小耳に挟んだトコじゃ、子どもも今朝方、覗きで警察のお世話になったとか………」

「…親も親なら子どもも子どもかよ………」

　耳がダンボだった。

　知らないわけじゃ無い重役の逮捕。

　さっきから社内が何やらざわめいていた理由が分かった。

「あー。そういや………」

「………今日は霧島さん……見てねぇよなぁ………」

「あのブルンブルン爆乳見ねぇと気が乗らねぇよなぁ」

「ぷりぷりおケツとムチムチ太腿もな」

　ドキンっと鼓動が速まった。