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いとおしい青
第12章 第二部 初夏の頃
私たちは今日、挙式をあげる。

友達の結婚式に呼ばれてばかりだったのに
いざ自分になるとすごく照れくさい。

一生に一度しかないよね
ドレス着て綺麗にしてもらえて幸せ!

控え室にある鏡で由貴は浮かれていた。

「由貴~おめでとう✨ロビーに杏奈ちゃん来てたわよ!」
お母さんが来た。

「それにしても 結婚するのよく許してくれたね」
由貴は気になってたことを聞いた。

「今更?由貴に縁談の話もしたけど断るし。
よっちゃんじゃないと結婚しないっていうからよ!
仕方ないでしょ?娘の花嫁姿は見たいものよ。」

「ありがとう!
無理によっちゃんの親と交流は無いようにしとくから!」

「子どもが気を使わなくていいのー。」
母は由貴のヴェールを軽く直した。

「お父さん?中に入ってよ。」

「あぁ。」
ゆっくり由貴の父は控え室に入って来た。

やっぱり父さんは後ろめたい気持ちなんだなぁ。

「不倫相手の子供と結婚なんてねー嫌だった?」
由貴は父に聞く。

「由貴…あんまり 父さんをいじめないでくれ…」

「これで不倫には懲りたでしょ?
私は離婚せず
頑張ってくれた父さんと母さんに感謝してる。
今日まで育ててくれてありがとう!
これからもお願いします!」

「由貴~っっ!!」
3人は抱き合った。

ヴァージンロードを歩きながら
由貴は父親と入場する。
由貴はよっちゃんと遊んだ時を思い出していた。

「由貴は足が遅いなぁ〜。
鬼代わってやるよ、俺にタッチして?」
よっちゃんは そう言って手を差し伸べてくれた。

大人になったけど
あの懐かしさの面影も残ってる。

由貴は父親に預けてた手を義之に預けた。
義之は満面の笑みで迎え入れてくれた。

由貴はどこか暖かい空気に包まれた。

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