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Vesica Pisces
第10章 太陽は静寂を包む
あからさまに不機嫌な顔を浮かべていると、創一は今思い付いたように伽耶の話題を口にした。
「彼女も連れて来いよ、お前のスーツ姿見て惚れ直すんじゃね?」
「バーカ」
そう言いながらも頬が緩んで、少し態勢をズラした。
急遽の打ち合わせは下らない話しも混ざって、思ったより時間をくっていた。
指先が バラバラに机をタップして、カタカタと音を立てる。
「あーもうっ!わかった!終わるよ、終わり!!お疲れ」
「んっ!お疲れさーん」
フロアにいた人全員にサラサラっと手を振ってエレベーター内で伽耶にメールをした。
17時57分。
電車に乗って勝手に会社の最寄駅へと向かう。
返事のないまま駅について、南口の会社への道がよく見えるところで壁にもたれかかる。
メールに気づいただろうか。
残業とかあるのだろうか。
折角帰ってきたのにイタズラに過ぎていくだけの時間がもったいなくて。
はぁ…と知らないうちにため息をついてしまう。
「あの、写真いいですかぁ?」
顔を上げると19.20歳くらいの女の子が二人、スマホを握って話しかけてきた。
「は?なんで?」
「カッコイイから!モデルさん?タレントさんですよね?」
徒党を組むとタチが悪くなるタイプだ。
「彼女も連れて来いよ、お前のスーツ姿見て惚れ直すんじゃね?」
「バーカ」
そう言いながらも頬が緩んで、少し態勢をズラした。
急遽の打ち合わせは下らない話しも混ざって、思ったより時間をくっていた。
指先が バラバラに机をタップして、カタカタと音を立てる。
「あーもうっ!わかった!終わるよ、終わり!!お疲れ」
「んっ!お疲れさーん」
フロアにいた人全員にサラサラっと手を振ってエレベーター内で伽耶にメールをした。
17時57分。
電車に乗って勝手に会社の最寄駅へと向かう。
返事のないまま駅について、南口の会社への道がよく見えるところで壁にもたれかかる。
メールに気づいただろうか。
残業とかあるのだろうか。
折角帰ってきたのにイタズラに過ぎていくだけの時間がもったいなくて。
はぁ…と知らないうちにため息をついてしまう。
「あの、写真いいですかぁ?」
顔を上げると19.20歳くらいの女の子が二人、スマホを握って話しかけてきた。
「は?なんで?」
「カッコイイから!モデルさん?タレントさんですよね?」
徒党を組むとタチが悪くなるタイプだ。