この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
こじらせてません
第4章 拘繋
だいたい、初体験のおり、しがみついて、痛い、けれども嬉しいとぬかしていたそうだから、ちょっと考えればわかるだろう。

首輪やビキニといったあらゆる「他の愛玩動物・同用品」に込められた念を感じてくれていたようだから、ちょっと考えればわかるだろう。

姉や継母のことを知ったとき、規制されていることは重々承知の上、一緒に暮らしたいと言ったのだから、ちょっと考えればわかるだろう。

生理のおりには抑えきれないだろうから、慎みをかなぐり捨てて、様々な趣向を凝らして報いてやろうとしたのだから、ちょっと考えればわかるだろう。

理絵子にはまことにもうしわけないが、たとえ彼女を傷つけても、たとえ今の社会的地位を追われても、誰でもないあなたに、大丈夫なのかと藁をつかもうとしたのだから、ちょっと考えればわかるもんだろう。

──言いえぬものについては、沈黙しなければならない。

女性特有の器官だけではない。
体じゅうがウズウズして、したたっている。

心地よさに朦朧とする。夢見心地である。

夢を見ながら、「私は夢を見ている」と言ったとしても、それは正しい発言ではない。実際に雨が降っている時に、夢の中で「雨が降っている」と大声で伝えても、やはりそれは正しい発言ではない。

だかいま、雨音がする。
どしゃ降りである。

何もかも蹴とばした荒野に、雨を降らせている。

ただし波紋から目を離し、雲間を眺めると、必ず明るい月が顔を出してくれるのだった。

「――き」

アキラを見つめたミサが、ごく小さな声で言うと、

「なんでですか」

と、なんともずるい質問をしてきた。

「……世界のすべてだから」

ミサはもうすぐ幸せな誕生日を迎える。





 ~ おわり ~
/257ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ