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薔薇色に変えて
第9章 薔薇色に変わる
いつもの月曜日がもどってきた。
「いらっしゃい」
ガランと鳴るカウベルの後に聞こえる小此木さんの声。
やっぱりこれがいちばんしっくりくるなと含み笑いを浮かべた。
「おかえりなさい、マスター。それにみんなも。どうだった?船旅は」
ニコニコと頬をたるませるオヤジたちが、
テーブルの上に大きな紙袋をドンと置いた。
めいっぱい詰め込まれた紙袋には大きな文字で博多と書かれていた。
「ただいま。いやあ楽しかったよ。まずこれは村山さんへのおみやげ。俺達4人からね」
織田さんが次から次へと中身を取り出しテーブルに並べていく。
お菓子やら民芸品やら、行く先々で買い求めてくれたようで、
それでこんなに大量なのかと一つ一つを手にとってはお礼を言った。
「こんなにたくさん!マスター、織田さん、三枝さん、桜井さん、ほんとうにありがとう」
あらためて頭を下げると、みんなは得意げに胸を張った。