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薔薇色に変えて
第1章 喫茶・薔薇色




「村山さん、高望みしてたんじゃないの?」

「喫茶・薔薇色」の常連客仲間の織田さんは、
商店街でお茶屋を営む62歳。
口は悪いが気立てが良い、と古臭いキャッチを自分で口にするような
愉快なおっちゃんだ。

「そうやって簡単に判断するのがオヤジの悪い癖ですよ、織田さん。
 人にはいろいろ事情ってもんがあるんだから、ねぇ、マスター」

すかさず私は援護射撃を小此木さんに頼む。
期待通り、口を開いた小此木さんだが、

「そうだよ、高望みだって立派な事情なんだから、ねぇ、村山さん?」

と、まったく役に立たない援護射撃だった。

もういいですよ、とコーヒーを飲みほし席を立つ。
あれ、怒っちゃった?と肩をすくめる小此木さんに、
鼻息を荒くしてこう返す。

「会社に行くんです!」

500円玉をカウンターに置いてみんなに背を向けたまま手をひらひらと振る。
いってらっしゃい、の声に送られながら
ドアのカウベルを勢いよく鳴らした。


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