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薔薇色に変えて
第6章 見守りながら・・
ただそこにいたから、などという理由では、
寄り添って歩くことなどできないと私は思っている。

では成沢さんはどうか。

こういう人と、こういう男と人生を歩いてみたい。
そう思う。
彼の背負ってしまった運命を解ったうえでも、そう思う。でも・・

素直になれない年頃なのだ、中年というのは。

いろんなことを理解できる経験がある。
自分の生き方にこだわりがある。
そして相手のことを考え過ぎて、遠慮に見せないように遠慮する・・

そんなありきたりを・・
変えてみればいいのか。
あれこれ考えず、飛び込んでみればいいのか・・


「まあ、焦らずにじっくりと足元を固めていきなさいな」

三枝さんの言葉に、静かに息を吐きながら
大きく頷く私がいた。




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