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薔薇色に変えて
第7章 突然あたえられた二人だけの時間
朝・・
この扉を開けることにこんなにも緊張したことはかつてあっただろうか。
いや、ない。
初めてこの店に入った時でさえ、
緊張よりもワクワクする気持ちのほうが勝っていた。
扉を開けたらそこには・・
成沢さんしかいない。
朝の清々しい空気の中で初めて彼と顔を合わせる。
化粧したての、一日の中で一番きれいに見えるであろうこの時・・
そうだ、自身を持って開けよう・・
ゆっくりと扉を引くと、
カウベルの音がまるで風鈴の様な華奢な音をたてた。