この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
薔薇色に変えて
第7章 突然あたえられた二人だけの時間
「おはようございます。そんなにそっと入ってこられるんですか?いつも」
足音を忍ばせるように店に入った私に、成沢さんは笑い交じりの挨拶をくれた。
「お、おはようございます。
このたびは私のためにお店を開けていただきありがとうございます」
突っ立ったままでペコペコと頭を下げる私をさらに成沢さんは笑った。
「そんな大げさな!普段からこの店はこの時間に開いているんですから、
弟子としては当然のことををしているだけですよ」
「そうですけど・・やっぱり恐縮しちゃうわ」
薄手のコートを脱ぎながらいつものテーブル席に着く。
座ると同時くらいに成沢さんが声をあげた。
「きれいな色のセーターですね。よく似合ってますよ」
彼は私の変化をちゃんと見つけてくれた。
普段は季節に問わずベージュやグレーの服が多い。
どの色にも無難に合わせられる色ばかり。
まるで私という人間を表しているような色ばかり選んできていたが、
この機会に変えてみたくなった。
成沢さんと私、2人だけの喫茶・薔薇色で、違う自分を描いてみたいと思ったのだ。
足音を忍ばせるように店に入った私に、成沢さんは笑い交じりの挨拶をくれた。
「お、おはようございます。
このたびは私のためにお店を開けていただきありがとうございます」
突っ立ったままでペコペコと頭を下げる私をさらに成沢さんは笑った。
「そんな大げさな!普段からこの店はこの時間に開いているんですから、
弟子としては当然のことををしているだけですよ」
「そうですけど・・やっぱり恐縮しちゃうわ」
薄手のコートを脱ぎながらいつものテーブル席に着く。
座ると同時くらいに成沢さんが声をあげた。
「きれいな色のセーターですね。よく似合ってますよ」
彼は私の変化をちゃんと見つけてくれた。
普段は季節に問わずベージュやグレーの服が多い。
どの色にも無難に合わせられる色ばかり。
まるで私という人間を表しているような色ばかり選んできていたが、
この機会に変えてみたくなった。
成沢さんと私、2人だけの喫茶・薔薇色で、違う自分を描いてみたいと思ったのだ。