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禁煙チュウ
第14章 臨時休業
夕暮れの街を自転車で走る。
オレンジの光がチラチラと建物の陰から見え隠れしてまぶしい。
飲み屋街に入るとどの店も開店準備でがやがやして活気がある。
石井が他の店に行ってなくて良かったなぁ、なんて思った。
店につくと適当な紙に『本日臨時休業』とだけ書いてドアに張り付ける。
今日一日だけなんで許してください、となんとなくドアに向かって頭を下げた。
ふと思いついて店に入る。
スマホを取り出して、電話をかけた。
数回呼び出しが鳴ったあと、電話は相手に通じることなく留守番電話に切り替わった。
まぁ、そんな気はしてたけどさ。
俺は短くせきばらいして、雪乃に最後のメッセージを吹きこんだ。
階段を下りて自転車にまたがったタイミングでラインがきた。
石井からで「プリンが食べたいです」と一言。
はいはい、と小さく返事すると続けてハラペコで目を回している猫のスタンプが送られて来た。
スタンプとか使うんだ。
ハハハと声を出して笑ってしまう。
こういう発見をもっともっとしたい。
石井とならきっと楽しい。
俺はニヤニヤ笑いを顔に張り付けて夕暮れの街を走り出した。
オレンジの光がチラチラと建物の陰から見え隠れしてまぶしい。
飲み屋街に入るとどの店も開店準備でがやがやして活気がある。
石井が他の店に行ってなくて良かったなぁ、なんて思った。
店につくと適当な紙に『本日臨時休業』とだけ書いてドアに張り付ける。
今日一日だけなんで許してください、となんとなくドアに向かって頭を下げた。
ふと思いついて店に入る。
スマホを取り出して、電話をかけた。
数回呼び出しが鳴ったあと、電話は相手に通じることなく留守番電話に切り替わった。
まぁ、そんな気はしてたけどさ。
俺は短くせきばらいして、雪乃に最後のメッセージを吹きこんだ。
階段を下りて自転車にまたがったタイミングでラインがきた。
石井からで「プリンが食べたいです」と一言。
はいはい、と小さく返事すると続けてハラペコで目を回している猫のスタンプが送られて来た。
スタンプとか使うんだ。
ハハハと声を出して笑ってしまう。
こういう発見をもっともっとしたい。
石井とならきっと楽しい。
俺はニヤニヤ笑いを顔に張り付けて夕暮れの街を走り出した。