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禁煙チュウ
第5章 デート
会うのは昼からの約束で、待ち合わせの駅に着いたのが時間の五分前。石井の姿はまだない。
駅ビルのショーウィンドウにいつもよりかしこまった感じの俺が映っている。
服も仕事着にしてるようなのじゃなくて久々にデート服っぽいのだし、髪セットしたのも久しぶりだし、実はパンツも新品だし。
ってさすがにそんな事ないと思うけど。パンツを披露することはないと思うけども。
とかいって石井は何考えてるかわかんないとこあるからなぁ。……いやいや。ないけどね、さすがにね。
とかぐるぐる考えちゃって、俺はしゃいでるな。
やばい、ドキドキしてきた……。
目を閉じて、深呼吸。
スーハー、のスーのところで肩をつつかれて振り向いた。
そこにいたのは、雪乃だった。
あれ、なんかデジャヴ……。
頭がくらっとしてショーウィンドウに手を付いた。
「あっ、なぁにー? 大丈夫? 立ちくらみ?」
のぞき込んでくる雪乃の顔は明るい。
「お前なんでここに……」
「なんでって別に、一人で買い物でもしようかなーと思って出てきただけだけど。哲こそなによ、暇なら付き合ってよ~」
「いや、暇じゃねぇんだって……」
ふと、雪乃の視線が俺の後ろへ逸れた。
つられて振り返る。
そこには石井がいて、俺と雪乃の顔を見比べている。
どばっと嫌な汗が噴き出た気がした。
「あ、いや、なんか今偶然会っちゃって、なぁ」
同意を求めようと振り返ると、雪乃が泣いていた。
駅ビルのショーウィンドウにいつもよりかしこまった感じの俺が映っている。
服も仕事着にしてるようなのじゃなくて久々にデート服っぽいのだし、髪セットしたのも久しぶりだし、実はパンツも新品だし。
ってさすがにそんな事ないと思うけど。パンツを披露することはないと思うけども。
とかいって石井は何考えてるかわかんないとこあるからなぁ。……いやいや。ないけどね、さすがにね。
とかぐるぐる考えちゃって、俺はしゃいでるな。
やばい、ドキドキしてきた……。
目を閉じて、深呼吸。
スーハー、のスーのところで肩をつつかれて振り向いた。
そこにいたのは、雪乃だった。
あれ、なんかデジャヴ……。
頭がくらっとしてショーウィンドウに手を付いた。
「あっ、なぁにー? 大丈夫? 立ちくらみ?」
のぞき込んでくる雪乃の顔は明るい。
「お前なんでここに……」
「なんでって別に、一人で買い物でもしようかなーと思って出てきただけだけど。哲こそなによ、暇なら付き合ってよ~」
「いや、暇じゃねぇんだって……」
ふと、雪乃の視線が俺の後ろへ逸れた。
つられて振り返る。
そこには石井がいて、俺と雪乃の顔を見比べている。
どばっと嫌な汗が噴き出た気がした。
「あ、いや、なんか今偶然会っちゃって、なぁ」
同意を求めようと振り返ると、雪乃が泣いていた。