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禁煙チュウ
第12章 はじめて その5
石井の顔の横に手を付く。
俺を不安そうに見上げる目は初めて見る色を帯びていて、もっと見たい、と思う。
もっと、色んな表情の石井を見たい。

じっと見つめたまま腰を動かした。
ご機嫌を窺うように軽く、奥をノックする。

「ンッ、ぁあんっ」
すぐさま反応が返ってくる。
目を細めて、顔を背ける。睫毛に涙の残りがたまってきらりと光る。
頬が上気して赤く染まっているのをよく見たいのに、石井は手で顔を隠してしまう。

「見せて……」
そっと手を取って指を絡めて握る。強くなり過ぎないように布団に押し付ける。
「んんーっ」
講義の声を無視してまたノック、ノック。

「……っあぁっ」
形の良い唇から甘えるような可愛い声が零れる。
またすぐ吸い付きたくなるけど我慢。

石井は恥ずかしさに耐えるようにそっと顔を横向けて、目をつぶっている。
軽く突くとひゅっと息を吸って、止める。
瞼と唇が細かく震える。
これは多分痛みのせいじゃなくて。

石井のナカを味わうようにじっくりとペニスを後退させる。
「あぁ、はぁぁ……」
肩をすくめて石井が大きく息を吐く。
ふるふると胸が揺れる。

振動をナカで感じる。石井が俺のに「感じて」いる振動。
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