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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第1章 模索
「ぁんっ……はぁあんっ……」
広げた両腕の端から端までありそうな大きなガラスの向こう──マジックミラーというやつで、向こう側からはただの鏡に見えている──に、ベッドの上で激しく絡む男女が見えている。
彼女たちは髪を振り乱し、上に下にと体勢を変えながらぶつかり合って愛を確かめ合っている。
彼らの声は、ミラーのそばに設置されているスピーカーから聞こえてきていた。このスピーカーは、スイッチを入れていても切ってもどちらでもいいと言われていた。
彼らは行為のすべてを見られていることを知っている。というより、ふたりは見られることを望むひとたちだった。
髪を赤茶色に染めた若い男が猛然と腰を振る。
その下で女は妖しく腰をくねらせ、大きな声をあげて快楽を貪っている。ふたりの顔はテカテカと輝き、雄と雌の色を見せていた。
「勢いというか……すごいね……」
わたしは隣に座っている彼に小さな声で言った。
彼はカクカクと音が鳴りそうな勢いで首を縦に振り、アイスコーヒーをがぶりと飲み干した。目はマジックミラーに釘付けになったまま。
ミラーの向こうのふたりは、わたしたちよりいくつか年下に見えた。
二十代半ばくらいだろうか。
部屋は明るいが少し距離があるため、彼らの肌のキメがどのようなものかまではわからない。
くちもとにほくろのあるタレ目の女が、少しゆるんだ腹部に右手をあてて「あそこがここまで届きそうよ!」と言った。
広げた両腕の端から端までありそうな大きなガラスの向こう──マジックミラーというやつで、向こう側からはただの鏡に見えている──に、ベッドの上で激しく絡む男女が見えている。
彼女たちは髪を振り乱し、上に下にと体勢を変えながらぶつかり合って愛を確かめ合っている。
彼らの声は、ミラーのそばに設置されているスピーカーから聞こえてきていた。このスピーカーは、スイッチを入れていても切ってもどちらでもいいと言われていた。
彼らは行為のすべてを見られていることを知っている。というより、ふたりは見られることを望むひとたちだった。
髪を赤茶色に染めた若い男が猛然と腰を振る。
その下で女は妖しく腰をくねらせ、大きな声をあげて快楽を貪っている。ふたりの顔はテカテカと輝き、雄と雌の色を見せていた。
「勢いというか……すごいね……」
わたしは隣に座っている彼に小さな声で言った。
彼はカクカクと音が鳴りそうな勢いで首を縦に振り、アイスコーヒーをがぶりと飲み干した。目はマジックミラーに釘付けになったまま。
ミラーの向こうのふたりは、わたしたちよりいくつか年下に見えた。
二十代半ばくらいだろうか。
部屋は明るいが少し距離があるため、彼らの肌のキメがどのようなものかまではわからない。
くちもとにほくろのあるタレ目の女が、少しゆるんだ腹部に右手をあてて「あそこがここまで届きそうよ!」と言った。