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第3章 罪悪感

　彼の手が首に触れる。ピリリと電気が流れたような感じがした。
　チョーカーに沿うように指が肌を滑り、脈を測るように軽く押さえて静止する。
　ことり、と胸の奥で何かが音をたてた。
　彼の目が熱っぽい色を帯びる。ギラリと光ったように見えた。

　彼が後ろから覆うように被さり、わたしにキスをした。
　吸い付くような唇。離れてはひっつき、また離れてはひっついた。
　甘い吐息が零れる。

　しばらくして舌が唇を割り、口腔内を探るように動いた。
　舌と舌が、まるで握手を交わすように絡まりあった。

　彼がわたしのブラウスを乱し、肌を露出させていく。
　露わになった胸元が鏡に映った。

　恥ずかしさからか期待からか……、そこはもうすでにバラ色に染まっている。糸のような青い血脈がまでもが色づいているように思えた。
　大きく張り出した胸が呼吸をするたびに、弾むように上下に揺れている。
　発酵を済ませ、しっかりと膨らんだパン生地のようなふかりとした胸。
　見られていることに、息があがった。

　なんて淫らな格好……。
　呑まれるようなキスが繰り返され、頭がクラクラとした。
　彼が甘いため息をつきながら、左手でわたしの胸を揉みしだく。彼の手の中にある自分の胸が、つきたてのお餅のようだと思った。

「大好きだよ、れみ……」

　彼が下半身を押し付けて言った。服越しにもそこがすでに大きく硬くなっていることがわかった。腰を動かし、より強く押し付けてくる。